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zoom RSS Symposium “Gift and Tea” - お茶料理研究会シンポジウム「手土産と茶」

<<   作成日時 : 2013/07/19 15:48   >>

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 お茶料理研究会の第22回シンポジウム「手土産と茶」が、7月13日(土)、東京・千代田区の大妻女子大学で行なわれた。3つの講演と、第19回お茶料理コンテスト表彰式のほか、ティーブレイクではお茶料理コンテスト受賞作品の試食、賛助会員による展示などが行なわれた。

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7月13日に行なわれた第22回シンポジウム「手土産と茶」プログラム。


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開会のあいさつをするお茶料理研究会の西條了康会長。


 講演Tは、鈴鹿国際大学名誉教授の水谷令子先生による「贈答品としてのお茶とシルクロードのチャイ」。1994年から20年近くシルクロードを旅してきた水谷先生が、食文化研究者の視線で見たお茶の飲用習慣や、贈答品としてのお茶の扱われ方について解説した。

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1994年からシルクロードの旅を続ける水谷令子先生。


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中央アジアを横断する古代の東西交易路、シルクロード。中国特産の絹が最重要品目であったことから「絹の道」と名付けられた。同時に、優秀な軍馬と中国のお茶を運ぶ「茶馬貿易の道」でもあった。

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中国では、お茶や茶道具は、唐代にはすでに貴族や皇族の嫁入り道具のひとつであり、その後、民間にも普及していった。

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旧ソ連邦のグルジアでは、黒海とカスピ海に挟まれたバトゥーミというお茶産地で、計画経済の一環としてお茶を生産していた。かつては30近くあった製茶工場も、ソ連邦崩壊後は衰退し、2000年の時点で1カ所のみが稼働しており、モンゴルなどへ輸出するレンガ状の固形茶が生産されていた。

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日常生活の中でいつもチャイ(紅茶)が身近にあるトルコ。トルコ東部の黒海沿岸の町、リゼが唯一の紅茶生産地だが、リゼに行ったら紅茶をお土産に買って帰るといった産地指向、あるいは高級銘柄や新茶へのこだわりは希薄という。

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シルクロードからは外れるが、アフリカ・モロッコのミントティーも紹介された。グラスにたっぷりとミントの葉を詰め込み、熱い緑茶(ときに紅茶)を注いで飲む。


 講演Uは、東京・田園調布駅の駅前にある洋菓子店「レピドール」の大島陽二社長による「日本における洋菓子のうつり変わり」。大島社長と、大妻女子大学お茶大学校長の大森正司先生とは、東京農業大学時代の同窓生だそうだ。

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潟激sドール洋菓子店の大島陽二社長。


 大島社長の実家は名古屋の和菓子店「両口屋是清」で、干菓子の「二人静」、竿ものの「をちこち」などで有名。けれども大島社長は洋菓子の道を選び、1965年に大学卒業後、神田エスワイル洋菓子店に入社した。1968年にフランス給費留学生として渡仏、1年間パリで研修した。その後の1年間は、自費でフランスやドイツに滞在して洋菓子やパンを学び、1970年に帰国。1973年にレピドールを開店した。今でも、このような研修の機会を与えてくれたフランスへの感謝の気持ちを忘れられないという。近年、日本に学びに来る外国人研修生にも、日本への感謝の気持ちとともに帰国してもらえるように、さまざまな体制を整えるべきではないかと苦言を呈した。また、独立開業してから40年の間の洋菓子関連の機械、道具の進歩、食材の多様化は目覚ましく、日本における洋菓子がかなりの変容を遂げていることにも言及した。

 なお、レピドールは朝9時から営業しているが、これは午前中に手土産として洋菓子を買いに来る田園調布の人たちのニーズに応えるためだ。特に半生菓子は、1カ月ほどの賞味期限があり、重さ、大きさからも手土産として重宝がられている。また、イタリアでは作りたてのアイスクリームを食べる習慣があることを知り、夏季限定で世田谷区・奥沢で「ラ・リューシェ」というアイスクリームショップを営業している。

〈参考サイト〉
レピドール

http://www.lepi-dor.co.jp/index.php
ラ・リューシェ
http://www.lepi-dor.co.jp/laruche.php
両口屋是清
http://www.ryoguchiya-korekiyo.co.jp/index.html


 講演Vは、京菓子司「末富」主人の山口富蔵氏による「京の暮らしとお茶」。明治26年創業の「亀屋末富」の三代目であり、1989年に竃抹x社長となった山口氏が、伝統的な京都の暮らし、習慣、訪問時の独特の礼儀などを解説した。参加者には同店謹製の夏向けの和菓子を用意してくれた。

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京菓子司「末富」主人の山口富蔵氏。


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夏向けのあっさりした和菓子2種。


 一見地味だが、上品な甘さとやさしい口どけが、暑さで疲れ気味の体を癒してくれるかのよう。黒文字(楊枝)1本で食べやすいお菓子を考えるのも、和菓子店の心遣いという。右にずらしてたたんだ懐紙の上に、右上の角を落とした片木(へぎ)をのせ、その上にお菓子を置いて、黒文字を添える。懐紙の左下に店名の印が押され、格式を見せる。訪問先でこのようにお菓子を出されたら、「早く持って帰りなさい」の意。包んで持ち帰るのが礼儀で、その場で食べてはいけない。さすがに京都はややこしい。

 続いて第19回お茶料理コンテストの表彰式が行なわれた。

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今回は243作品の応募があり、一次審査、二次審査の結果、各賞が選ばれた。

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ティーブレイクの会場に、入賞作品の試食が用意された。


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最優秀賞「おーい!! お茶豆!!」(北海道・若林弘江さん)

 大豆、お茶、塩昆布、ニンジン、クルミ、シイタケ、小魚などを、しょう油、みりん、酒、酢、タカの爪、ショウガなどを入れた煮汁で煮て、水菜を合わせたもの。お茶の風味を生かしながら、さまざまなヘルシー素材をおいしくいただける。

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料理部門 優秀賞「茶香(ちゃか)揚げ」(大阪府・佐浦美奈海さん)

 煎茶、抹茶を加えたはんぺん揚げボール。中にクリームチーズが入っている。

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菓子デザート部門 優秀賞「心やすらぐ『お茶糖ナッツ』」(東京都・山岸智子さん)

 クルミ、カシューナッツ、アーモンドを、抹茶、ほうじ茶(フリーズドライ)、アールグレイ紅茶を加えた砂糖液でからめ、結晶化させたもの。

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 ティーブレイク会場で紹介された、埼玉・入間市博物館で研究しているお茶の油。お茶の実から搾った油で、食用、美容用、その他の用途を模索中。今は茶畑に廃棄されているお茶の実を有効利用できないものかと、商品化のアイデアを募集している。

 次回の第23回シンポジウムは、2014年7月12日(土)に、「茶とトレンド」をテーマに開催される。詳しくはお茶料理研究会ホームページで随時発表される。

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