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zoom RSS Darjeeling, Castleton T. G. - 早春のダージリン、キャッスルトン茶園

<<   作成日時 : 2015/04/05 21:03   >>

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 ダージリンを代表する名茶園キャッスルトン。紅茶のオークションにおける世界最高価格を次々に塗り替えてきた、ある意味、格別な存在といえよう。といっても、製茶工場の標高は4540フィート(1384m)で、それほど高くはなく、ふもとの街シリグリからダージリンの街を結ぶ幹線道路沿いにあり、比較的大きな街であるクルシオンに近い。隣接してマカイバリ、アンブティア、モンテビオットなどの茶園があり、地理的に見て、土壌や気象条件に「別格」となるような要素は少なさそうな印象を受ける。

「私が持っているダージリン地区の茶園の古い地図では、キャッスルトンはグリシャンカー(Gourishankar)という名前で出ているのですよ」と、2014年3月からマネージャーを務めるガジメールさんに言うと、「以前のオーナーだったインド人のロイさんが、自分の娘と息子の名前を茶園名にしたのです」と説明してくれた。娘の名前がグリ、息子の名前がシャンカーだったそうだが、このグリシャンカーという名前のままで、世界的な有名茶園になったか、どうか?

 その後、コベントリー・ティー社のバフナ氏に売却されてキャッスルトンに改名され、さらにグッドリック社に所有権が移った。もともとのキャッスルトンの製茶工場は1980年に火災で焼失したため、連接するスプリングサイド茶園の製茶工場で製茶するようになった。それがそのまま、現在のキャッスルトン製茶工場となっている。

 さらにキャッスルトン茶園は、以前はグッドリック社グループのティル・ティー社(Tiru Tea Limited)に属していたが、グッドリック社の茶園の売却や組織再編によってティル・ティー社はなくなり、アムグーリー・インディア社(Amgoorie India Limited)の所属となった。工場入口の門には、以前は右側に「CASTLETON」、左側に「SPRINGSIDE」と表示されていたが、今は右側の「CASTLETON」の表示のみになっていた。

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ときどき会社名、看板、外壁の色などが変わってきたキャッスルトン製茶工場。

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製茶工場内のテイスティングルームに掲げられた、オークション世界最高価格の証明書の数々。

 グッドリック社のホームページによると、キャッスルトン茶園は1885年、チャールズ・グラハム博士によって創設され、当初はクムセリ(Kumseri)という名前だった。キャッスルトンの名は、クルシオンにある城のような建物にちなんでつけられたのだそうだ。茶畑面積は319haで、年間約90トンの紅茶を産出している。また、ISO22000、レインフォレストアライアンスの認証を受けている。
http://www.goodricke.com/tea-gardens/darjeeling/castleton

 以前はキャッスルトンとスプリングサイドという2つの出荷マークを使用し、グッドリック社が所有していたナルボン、シビタールなどの茶園の生葉を現キャッスルトン製茶工場で加工した際、スプリングサイドの名前で出荷していた。それらの茶園を売却し、スプリングサイドを含むキャッスルトンとしてISO22000やレインフォレストアライアンスの認証を受けたことから、現在はキャッスルトンとスプリングサイドが一体化し、キャッスルトンの名前のみで出荷している。

 「周辺には有機栽培の認証を受けている茶園も多いのですが、有機栽培に切り替える計画はないのですか?」とガジメールさんに聞いてみると、「当社のダージリン地区の茶園の中でも、バダムタムとバーネスベグは有機栽培の認証を受けているが、有機栽培に転換すると、最大で25%ほど生産量が減ってしまう。今の時点でもキャッスルトンの生産量は需要をまかないきれないほどなので、茶園の経営上、有機栽培にするメリットは少ない」と説明してくれた。有機栽培への転換は、販売戦略のひとつという一面もあり、茶園の経営という観点からみると、長短あわせ持つといったところだろうか。

 2015年のファーストフラッシュの生産期が始まり、数回は茶摘み、製茶したが、残念ながら訪問した日は稼働していなかった。とりあえず工場内を見学させてもらったが、ここでも見学者は帽子、マスク、上着、靴カバーの着用を求められた。指輪、時計、イヤリングなどの装飾品は禁止、製茶中の茶葉に触れることは厳禁! 工場内は、床も、壁も、機械類もピカピカに保たれていた。この清潔さが、高品質を支える基礎ともなっているのだろう。

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見学者に向けた工場内見学時の注意書き。


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整然と並ぶ揉捻機。


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茶葉を広げて発酵させる発酵台。


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許可を受けた人のみが入れる篩い分け室。


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1994年に紅茶工場として世界で初めてISO9000の認証を受けたときには、ダージリン・ゴルカ・ヒル・カウンシルの会長から記念プレートが贈呈された。

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マネージャーの事務室に掲げられた、1985年以降の歴代マネージャー名。

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2014年3月からマネージャーを務めるガジメールさん。


 テイスティングルームで、数日前に製茶したファーストフラッシュをテイスティングさせてもらった。タルボに届いていたサンプルと同じものも含まれていた。水色はごくごく淡く、ほんのりと優しい、メロウな紅茶で、2015年のDJ-1として出荷されるが、すでに販売先は決まっている。「ドイツや日本など、ファーストフラッシュを買ってくれる国の嗜好に合わせて紅茶をつくるしかない。ダージリン茶には、インドの国内需要はほとんどないのだから」と、ガジメールさん。

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クラシックな天秤で茶葉を計量。


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水色もごく淡く、メロウタイプのファーストフラッシュ。


 マネージャー用のバンガローは、以前は製茶工場のすぐ隣にあったが、警察に占領されてしまったことから、少し先の建物を使うようになった。シンプルな造りだが、手入れが行き届き、前庭の一画の芝生の上には白いブランコが置かれていた。

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バンガローの庭からクルシオンの街並みが望める。


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バンガローのスタッフが、まずウエルカムドリンクのオレンジジュースを持ってきてくれた。

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続いて出してくれたファーストフラッシュは、ブランコのところでいただいた。

 すでに陽が傾きかけてきたが、茶畑を見たいと頼み、バンガロー近くのブロックを見せてもらった。ついでに、クルシオンの街を通りながら、バンガローから見えた丘の上の展望台に連れていってもらった。

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クルシオンの街のすぐ近くに広がる部分は、深刈りされており、新芽が出てくるのは4月下旬ごろになる。左側の深刈りされていない茶畑は、モンテビオット茶園に属する。

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茶畑の中を通る女性たち。


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中央部分にキャッスルトン製茶工場が見える。


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隣接のアンブティア茶園の製茶工場は、2014年に不審な火災で全焼したが、跡地に新工場が建設されており、稼働開始も間近といった様相だった。

 山の斜面に広がるクルシオンの街。世界遺産に登録されている蒸気機関車ダージリン・トイトレインが通り、クルシオン駅は標高4864フィート(1483m)にある。
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幹線道路といってもこの道幅で、おもちゃ(トイ)のような狭軌道の線路が通っている。

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クルシオン駅。電車を待っているのか、単にひと休みしているのかわからないが、ホームのベンチには多くの人が座っていた。

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街角に掲示されていた「ガイド マップ オブ クルシオン」。なんとも味があるが、地図としてはちょっとワケがわからない!?

 丘の上に見えたのは、鉄塔のほか、慰霊碑、展望台などがある公園だった。その名も「イーグルズ・クラッグ(ワシの岩山)」。周辺の茶畑はすべてキャッスルトンに属する。
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キャッスルトン茶園を眼下に見下ろす“ワシの岩山”。


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翌朝のバンガロー。バンガローの屋根の上に朝日が昇って来た。


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モーニングベッドティーは、ベランダでいただくことにした。ティーコジーがかわいい。

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ポット一杯分のファーストフラッシュを“完飲”!




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